衝撃的!『裁かれるは善人のみ』は傑作中の傑作だ。霊感の息吹、崇高さ、野心。
ズビャギンツェフは、有史以前に遡る感情を荘厳に描き上げる。画面からは獣のにおいが立ちのぼる。
『裁かれるは善人のみ』はその類まれなる演出によって光輝く。
空間や光線の壮麗さ、端役に至るまで施された役者の印象的な演出は、これまで数々の賞を獲得し続けてきた映画作家が真の高みに達し、さらにその作品世界を大きく広げたことを証明する。
ある種の人間喜劇であり、現代ロシアの容赦ない批判。かつ、感動的なひとりの人間の軌跡だ。
壮大な映像。大作だけが持つ力と美。
腐敗したロシアの容赦ない肖像。
この無秩序に訪れる怪物リヴァイアサンが貧者たちの家を呑みこみ、我が物顔で魂なき国を支配する。
驚くほど滑らかな長廻し。壮大な画面。ロシア北部の壮大な風景。
悪に立ち向かう人間を描く、ドストエフスキー的でロシアの国民的な伝統に連なる映画。
エレナ・リャドワが見事だ。
抵抗の精神を描いたとてつもなく偉大な映画。その上映はカンヌで最も熱狂的な瞬間だった。
辛辣な政治批判でありながら、歓喜の瞬間が溢れている。
エネルギッシュなドラマ。世界そのものが酔っぱらったようで、かつ緊張に張りつめている。
力強い悲劇。権力への容赦ない批判。それぞれの場面はブラック・ユーモアに満ちている。
壮大な美学。天才的な俳優たちに感嘆する。
壮麗な作品。心の内面を描くと同時に政治的でもある驚くべき大交響楽。メランコリックな風刺。
聖書を思わせる、凍り付くような犯罪映画。
恐るべき怪物。カンヌで最も壮大で、最も美しく、最も野蛮で、最も風変わりで、最も人気のあった作品。
現代の苦しみを描くエッセイ、結末のないスリラー、ブラックな社会派喜劇。
それ以上に、分厚いヴェールのかかった政治的寓話でもある。人を腐敗させる体制への苦いアイロニーが溢れている。