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オタール・イオセリアーニ映画祭
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拝啓 イオセリアーニさま
『月曜日に乾杯!』を観るまでアナタの作品を知らなかった私を恥じております。
かねがね“較べることから不幸が始まる”と思っておりましたが、ひょっとするとその順番が狂いがちな“人・物・金”の順位、今改めて確認出来ました。
分からない人間(ヒト)に説明するのが苦手な私め、アナタならこのように、ギラギラしないでキラキラ軽やかに伝えられるんだということも今学びました。
でも、人間(ヒト)を優しい目で見るって、ちょっと残酷なんだナなんてことも…。
藤村俊二
(俳優)
性別や階級や年齢をとわず、誰もが朝から酒をラッパ飲みするかと思えば所かまわず拳銃を乱射し、くわえ煙草でスポーツカーや戦車を操縦し、食卓ではコースを無視して高吟し、派手な乱闘さえ演じてみせる。血縁の絆が緩めばたちどころに肌の色を無視した連帯が生じ、定住と放浪とがあっさり同義語と化し、でたらめが真実の親しい友となる。辺境グルジアとフランスの首都とを嘘のように通底させてしまうイオセリアーニは、平成日本にはすぎた贅沢品として、必見!
蓮實重彦
(映画評論家)
懐かしくも新鮮な活動写真、素朴な感情の映像化。
島田雅彦
(作家)
ノンシャランとしたユーモアは、観客を“優雅なサーカス”へと連れてゆく。
ビレッジ・ボイス誌
(米)
イオセリアーニの映画には楽しさがあふれている。今すぐに映画館へ行って自分の目で確かめろ!
リベラシオン紙
(仏)
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ヨーロッパの激動の歴史を生き続けてきた強じんな反骨精神とユーモア。そう、オタール・イオセリアーニはあの永遠のロマンの騎士ドン・キホーテだ。でもキホーテのペシミズムを超えて、この現代の騎士にはとぼけて不思議な魅力がある。彼の中にはヨーロッパ中世の騎士精神が今も脈打っている。『群盗、第七章』の中で、パリの浮浪者(クロシャール)となって輪廻転生する中世グルジアの王はきっと彼自身なのだ、と思う。
河原晶子
(映画評論家)
こんなハズじゃあなかったのに!と思う人生を、なんて楽しく、美しく描いた、人間賛歌!
イオセリアーニを観た全ての人は、悲観的な自分の人生もノンシャランと笑ってしまうだろう。
沼田元氣
(ポエムグラファー)
「映画という表現手段で僕が気に入っているのは話すことなく理解されるということ」。イオセリアーニ監督の考え方と全く同感でいっぺんにファンになりました。
キートン山田
(俳優・ナレーター)
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