監督・脚本：タル・ベーラ

1955年ハンガリー生まれ。81年ブダペストの映画アカデミーを卒業後、MAFILMに勤務。79、80年ブダペストの若い映画製作者のために設立されたベーラ・バラージュ・スタジオの実行委員長を務める。デビュー作「The Family Nest」でマンハイム国際映画祭グランプリを受賞。94年に７時間半のモノクロ―ム作品「サタンタンゴ」で世界中を驚嘆させ、続く『ヴェルクマイスター・ハーモニー』ではヴィレッジ・ボイス紙でデヴィッド・リンチ、ウォン・カーウァイに次いでベスト・ディレクターに選出される。翌年の01年７月にはフランスのラ・ロッシェル国際映画祭で特集上映が行なわれ、パリのルーヴル美術館で「サタンタンゴ」が上映された。また同年の秋にはニューヨーク近代美術館（MOMA）でも大規模な特集上映が開催され高い評価を受ける。本作は07年度カンヌ国際映画祭コンペティション部門、トロント国際映画祭、ニューヨーク映画祭など13もの映画祭に出品され絶賛された。

1977 The Family Nest
1980 The Outsider
1981 Perhab People
1984 「秋の暦」
1987 Damnation
1994 「サタンタンゴ」
2000 『ヴェルクマイスター・ハーモニー』

編集・共同監督：フラニツキー・アーグネシュ

1972年にブタペスト演劇映画大学を卒業。ヤンチョー・ミクローシュ監督、ザボー・イシュトヴァーン監督、メーサーロッシュ・マールタ監督らの作品に携わる。78年よりタル・ベーラと長い共同製作関係を築いている。

共同脚本：クラスナホルカイ・ラースロー

1954年ハンガリー、ジュラ生まれ。85年、後にタル・ベーラによって映画化された処女小説「サタンタンゴ」が出版される。その後、数々の小説や短編が出版され、英語・ドイツ語・フランス語・スペイン語に翻訳されている。また、国内外の多くの文学賞を受賞。

撮影監督：フレッド・ケレメン

ドイツ、ベルリン生まれ。ハンガリーとドイツの国籍を持つ。1995年にデビュー作「FATE」でドイツ国立映画賞を受賞。以降、「フロスト」（98）、「アーベントランド〜さすらい〜」（99）、「落ちる人」（05）などを監督。撮影監督としても、ルドルフ・トーメ監督などの作品に参加している。2000年よりドイツのいくつかの劇場でも舞台演出を担当。また、自身の製作会社Kino Kombat Filmmanufacturで映画のプロデュースも行なっている。

音楽：ヴィーグ・ミハーイ　

1957年ハンガリー、ブタペスト生まれ。作曲家、脚本家、詩人そして役者としての顔も持つ。79年より、ビート・バンド＜バラトン＞のリーダーとして活躍。83年よりタル・ベーラ監督作品の作曲を手がけている。「サタンタンゴ」では主演を務めている。

プロデューサー：テーニ・ガーボル

1966年ハンガリー、ブタペスト生まれ。84年よりMAFILMにて映写技師を始める。93年「サタンタンゴ」にユニット・マネージャーとして参加。それ以来、タル・ベーラ作品のプロダクション・マネージャーを務めている。他にもザボー・イシュトヴァーン監督、ティマール・ペーテル監督、ベレメニイ・ジェザ監督と仕事をしている。

録音：コヴァーチ・ジョルジ

1942年ハンガリー、ブタペスト生まれ。65年にブタペスト工科経済大学を卒業。卒業後、MAFILMにて録音技師として働く。100本以上の長編映画や、テレビ映画、70枚もの音楽ディスクを手がける。また、17本の映画やテレビで作曲を担当。ザボー・イシュトヴァーン監督、サンドール・パル監督の作品によく参加している。

美術：ライク・ラースロー

1978年より国内外の数々の映画で美術を担当する。92年よりブタペスト演劇映画大学にて、映画美術について教えている。美術および建築分野の功績により、フランス政府より功労賞、ポーランド政府より功労賞とミドルクロス賞を受賞している。