◆キャスト◆
ミロスラヴ・クロボット【マロワン役】
1951年チェコ共和国生まれ。2006年、チェコの批評家が選ぶ最優秀劇場に選出されたプラハのデイヴィツェ劇場の芸術監督を務めつつ、国立プラハ芸術アカデミーの教師、俳優として活躍中。05年「WRONG SIDE UP」(ペトル・ゼレンカ監督)で銀幕デビューを果たし、チェコのアカデミー賞と言われるチェコ・ライオン賞の最優秀助演賞を受賞した。
ティルダ・スウィントン【マダム・マロワン役】
1960年イギリス生まれ。時代の寵児デレク・ジャーマン監督のミューズとして、『カラヴァッジオ』(86)、『ウォー・レクイエム』(89)など計8作品に出演し、『エドワードII』(91)ではヴェネチア国際映画祭の女優賞を受賞。その他に『オルランド』(92/サリー・ポッター監督)、『愛の悪魔/フランシス・ベイコンの歪んだ肖像』(98/ジョン・メイブリー監督)などに出演。2000年にはダニー・ボイル監督作『ザ・ビーチ』にてレオナルド・ディカプリオと共演し、ハリウッドデビューを果たす。『アダプテーション』(02/スパイク・ジョーンズ監督)、『ナルニア国物語―第1章ライオンと魔女』(05/アンドリュー・アダムソン監督)、『ブロークン・フラワーズ』(05/ジム・ジャームッシュ監督)、『サムサッカー』(05/マイク・ミルズ監督)とインディーズ作品からハリウッド超大作まで幅広く活躍し、トニー・ギルロイ監督作『フィクサー』で08年アカデミー賞助演女優賞を受賞した。その後も『バーン・アフター・リーディング』(08/イーサン&ジョエル・コーエン監督)、『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(08/デヴィッド・フィンチャー監督)などに出演。名立たる監督たちから愛される実力派女優。「JULIA」(08/エリック・ゾンカ監督)、『リミッツ・オブ・コントロール』(09/ジム・ジャームッシュ監督)などの作品が控えている。また88年ベルリン国際映画祭、98年ヴェネチア国際映画祭、04年カンヌ国際映画祭の審査員、09年ベルリン国際映画祭では審査委員長を務めている。
コメント
「初めて本作を観た時のことをよく覚えています。タル・ベーラ監督のファンとして深く作品を理解することができました。マロワンが海岸沿いを歩くシーンで、波が防波堤に打ちつける瞬間があります。それはもう完璧なタイミングです!このようなシーンを、どのようにして撮影できたのだろうと、一瞬考えました。しかし、冷静になり、波の流れを監督がコントロールすることはもちろん不可能だと気付きました。でも監督はこのようなシーンにおいて、一羽の鳥、風向き、波の動きひとつにしても、すべて計算しています。そして、すべてがとても純粋なのです。それは映画狂の私にとって、とても重要視している映画的な経験です。」(ガーディアン紙より)
ボーク・エリカ【マロワンの娘・アンリエット役】
児童養護施設に暮らしていた11歳の時にタル・ベーラ監督の「サタンタンゴ」(94)でデビュー。現在、2児の母でありパートタイムジョブで生計を立てている。本作が2本目の出演作になる。
デルジ・ヤーノシュ【ブラウン役】
1955年ハンガリー生まれ。88年ブタペスト演劇映画大学の俳優学科を卒業。本作は主要な役での60本目の出演映画にあたる。
レーナールト・イシュトヴァーン【刑事役】
ハンガリーの映画、テレビ界で50年間にわたり活躍しているベテラン俳優。