DIRECTOR

監督・撮影・音響
ジャンフランコ・ロージ
Gianfranco Rosi

1964年、エリトリア国アスマラ生まれ。イタリアとアメリカの国籍を持つ。エリトリア独立戦争中、13歳で家族と離れてイタリアへ避難。青年期をローマとイスタンブールで過ごす。イタリアの大学卒業後、1985年にニューヨーク大学フィルム・スクール卒業。その後、インドを旅し、1993年に制作と監督を務めた、ガンジス河岸の船乗りについての中編「Boatman(原題)」が、サンダンス、ロカルノ、トロントを含む様々な国際映画祭で上映され、成功を収めた。2008年、カリフォルニア州スラブ・シティで海抜40メートルの砂漠平原に暮らすホームレスのコミュニティについての初長編ドキュメンタリー「Below Sea Level(原題)」が、ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門ドキュメンタリー賞、Doc/It賞を受賞したほか、シネマ・ドゥ・リールでグランプリとヤング審査員賞、ワン・ワールド国際人権映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞、バーリ国際映画祭ではヴィットリオ・デ・セータ賞を受賞、ヨーロッパ映画賞で最優秀ドキュメンタリー賞にノミネートされた。2010年、メキシコの麻薬カルテルの殺し屋から、警察協力者となった人物のインタビュー映画「El Sicario, Room164(原題)」を撮影。ヴェネチア国際映画祭で国際批評家連盟賞、Doc/It賞を受賞、リスボン国際ドキュメンタリー映画祭とテルアビブ国際ドキュメンタリー映画祭でそれぞれ最優秀映画賞を受賞。2013年の長編映画『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』はベルナルド・ベルトルッチ監督、坂本龍一ら審査員に絶賛され、ヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞。ドキュメンタリー映画では初の快挙として話題を呼んだ。この作品がジャンフランコ・ロージ監督初の日本劇場公開作品となり、連日満席のロングランヒットとなった。2016年、ランペドゥーサ島の住人や漁師、移民の物語『海は燃えている~イタリア最南端の小さな島~』では、審査員長のメリル・ストリープが絶賛し、ベルリン国際映画祭で金熊賞を受賞。ヴェネチアに続き、ドキュメンタリー映画で初の最高賞受賞、その年のアカデミー賞®長編ドキュメンタリー賞にもノミネートされた。本作『国境の夜想曲』はヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に選出され、ユニセフ賞のほか、3冠に輝いた。

Filmography
(表記は制作年)

  • 1993

    Boatman (原題)

    • 第10回サンダンス映画祭 正式出品
    • 第14回ハワイ国際映画祭 最優秀ドキュメンタリー賞
  • 2001

    Afterwords(原題)|共作|

    • 第58回ヴェネチア国際映画祭 ニューテリトリー部門正式出品
  • 2008

    Below Sea Level(原題)

    • 第65回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門 ドキュメンタリー賞、Doc/It賞
    • 第31回シネマ・ドゥ・リール賞
    • グランプリ、ヤング審査員賞
    • 第10回ワン・ワールド国際人権映画祭 最優秀ドキュメンタリー賞
    • 第1回バーリ国際映画祭 ヴィットリオ・デ・セータ賞(最優秀ドキュメンタリー賞)
  • 2010

    El Sicario, Room 164(原題)

    • 第67回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門、国際批評家連盟賞、Doc/It賞、バイオグラフィルム・ランチア賞
    • 第8回リスボン国際ドキュメンタリー映画祭 最優秀映画賞
    • 第13回テルアビブ国際ドキュメンタリー映画祭 最優秀映画賞
  • 2013

    ローマ環状線、めぐりゆく人生たち

    • 第70回ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞、若い批評家賞
    • 第10回セビリア・ヨーロッパ映画祭 銀賞
    • 第28回チャック・ドーロ 最優秀音響賞
  • 2016

    海は燃えている~イタリア最南端の小さな島~

    • 第89回 アカデミー賞®外国語映画賞イタリア代表選出、長編ドキュメンタリー賞ノミネート
    • 第66回 ベルリン国際映画祭 金熊賞〈グランプリ〉エキュメニカル審査員賞、アムネスティ・インターナショナル賞、ベルリーナー・モルゲンポスト紙読者審査員賞
    • 第56回 イタリア・ゴールデングローブ賞 大賞
    • 第70回 ナストロ・ダルジェント賞 特別ドキュメンタリー賞
    • 第7回 バーリ国際映画祭 編集賞 
    • 第21回 カプリ・ハリウッド国際映画祭 年間最優秀ヨーロッパ映画賞
    • 第31回 チャック・ドーロ 最優秀編集賞
    • 第10回 シネマ・アイ・オナーズ アンフォゲッタブルズ賞
    • 第32回 国際ドキュメンタリー協会賞 撮影賞
    • 第29回 ヨーロッパ映画賞 ドキュメンタリー賞
    • 第37回ロンドン映画批評家協会賞 ドキュメンタリー賞
  • 2020

    国境の夜想曲

    • 第77回ヴェネチア国際映画祭 ユニセフ賞、ヤング・シネマ賞 最優秀イタリア映画賞、ソッリーゾ・ディベルソ賞 最優秀イタリア映画賞
    • 第33回東京国際映画祭正式出品
    • 山形国際ドキュメンタリー映画祭2021コンペティション部門正式出品
    • 第25回カプリ・ハリウッド国際映画祭 ヨーロッパ映画賞
    • 第75回ナストロ・ダルジェント賞 Silver Ribbon of the Year
    • 第24回オンライン映画批評家協会賞 最優秀非アメリカ作品賞
    • 第17回セビリヤ・ヨーロッパ映画祭 最優秀撮影賞

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