ロイ・アンダーソンの映画は見事な音速の油絵であり、人間の脆さを露わにする。
リアリズムの美しさを損なうことなく、独特のペース、ヴィジョン、想像力を持っている。
アレハンドロ・G・イニャリトゥ
(映画監督『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)
ダーレン・アロノフスキー
(映画監督『ブラック・スワン』)
※ロイ・アンダーソンのスーパーファンである二人により、アメリカ公開が実現!
こんな映画を観たことない!ものすごく美学的!
20回以上観ているけど、止められない。
我々は、永遠の愛を贈ります。
ラナ&アンディ・ウォシャオスキー(映画監督『マトリックス』シリーズ)
哲学的で詩的、それでいて人間的作品だ。驚き、感動、衝撃。
私たちが求めていたこれら全てを与えてくれたのは『さよなら、人類』だけだった。
アレクサンドル・デスプラ(作曲家『グランド・ブダペスト・ホテル』/第71回ヴェネチア国際映画祭審査員長)
39枚の絵画は突然 動き 喋り 笑いを仕掛けてくる…そんな100分間の美術館。
映画の基本的手法でありながら映画の枠を超えた贅沢なエンターテイメントだ!
板尾創路さん(芸人)
始まりはいつものロイ・アンダーソン節で、ツッコミながら笑っていたが、
見ているうちにだんだん笑えなくなって来た。
可笑しすぎるはずの映像世界に?み込まれて、いつしか自分もそっち側の住人になっていたのだ。
この映画は鑑賞するものではない。体験するものだ。
倉本美津留さん(放送作家)
北欧らしく小ネタと皮肉が満載で、この世界観にハマるとクセになる。人生はほろ苦いもんさ。そう笑い飛ばせる人が一番幸せなのかもしれない!
LiLiCoさん(映画コメンテーター)
淡々としたシュールな場面を続けて幾つも眺めていたら、
現実が割とそういう場面の連続であることに気付かされました。
好きなシーンを思い出すのが特別に心地よくなる映画です。
大橋裕之さん(漫画家「シティライツ」「音楽と漫画」)
ワンカットの短編のようなシーンが数珠つなぎになった映画である。
斜めに配された空間、奥の見える開口が緻密に構築され、
そこにトボケた間合いが生じ、笑いを誘う。
五十嵐太郎さん (建築評論家)
もし宇宙人に出会ったら、この映画を一本見せるだけでいいかもしれない。
人類のことが全部わかるか、まったくわからないと言って逃げ出すかのどちらかだろう。
美しいアートディレクションと、独特の間が、くせになる映画でした。
福里真一さん(ワンスカイ CMプランナー/BOSS「宇宙人ジョーンズ」シリーズ)
最初のショットがはじまった瞬間から、画面がユーモアであふれてる。
でもそれは微笑ましいだけでない、人類を突き放した俯瞰するようなユーモア。
神のようなユーモア。最高!
岡田利規さん(演劇作家、小説家、チェルフィッチュ主宰)
旅の途中でふらりと入った異国の美術館で、
名もなき絵画に心を奪われ動けなくなるような、そんな感覚。
私たちは一体何者で、どこにいて、これからどこへ向かうのだろう。
菊池亜希子さん(女優・モデル)
押韻や同じ言葉の繰り返しにこだわったソネットの手法を映画に置き換えたような39の画集。
面白くて、可笑しくて、やがて哀しい絶望のアイロニー。
1948年に未来の人間の行き着いた愚かさを予測して描いた
ジョージ・オーウェルの「1984」を彷彿とさせる。
遠い時代のお伽話ではなく、恐るべき現実として。
それでも、きっと私たちは生きていくのでしょう。面白く、可笑しく、ちょっと哀しく…!
加藤登紀子さん(歌手)
いつもよりさらにひんやりと美しく整えられた
ロイ・アンダーソン世界で、何度も繰り返されるセリフ「元気そうでなにより」。
それは「死ぬのが人類の必然なのに生きてるなんて!」という頓智の神の祝福か、
「なんの慈悲も期待するな」というおためごかしな悪魔の拒絶か。
わかっていたのに、こんなに哀しい。
町山広美さん(放送作家)
蟻の巣の断面を見ているような、ちょっと不気味な感動がある。
一匹一匹は目先のエサを追いかけているのに、全体としてうまく行ってる。
誰もがどこかでつながっている。
斉藤斎藤さん(歌人)
人類は、切なく可愛く時々ヒドイ。
愛し合う二人のように上手く行かなくてもやっぱり友達はサイコーだね。
時に流されシンドイ時の ”おまじない” は、♪ちんちんがちぃ♪ でいいんだっけ!?
明日からためしてみよお。
安齋肇さん(イラストレーター)
耳は不自由だけどなぜか相手の言っている事が聞こえる老人やカフェに馬ごと突入して国民を罵倒する国王等、
コントの様なシュールな設定で思わず笑ってしまう要素が沢山ある。
僕は、今作のテーマは”死”や”別れ”であると思う。
画を通してみると、監督は死を無効化したその向こう側を描きたかったのではないかと感じた。
無効化してこそ見えてくるもの、それがもしかしたら死の本質なのでは。
栗原類さん(モデル・俳優)
「さよなら、人類」を見た。
タイトルが自分の作った歌とかぶっているので、やや緊張して拝見した。
私の見る夢も、落武者に追いかけられるような怖ろしい夢ばかりである。
この映画を拝見して、自分と同じような夢を見る人間がどこの国にもいるようで安心した。
柳原陽一郎さん (シンガーソングライター)
『さよなら、人類』は、全シーン、美術がつくったセットで撮影された。
独特な色彩と光で世界は抽象化されていて、絵画の中に迷いこむ感覚を味わうことができるだろう。
種田陽平さん(美術監督)
ニヤニヤ笑っていると、自分を嘲笑しているかのような自分に気付いて怖くなり、
サムとヨナタンの友情に救いのようなものを探して見つけられない。笑いの毒に殺されそうだ。
前田司郎さん(作家・劇作家)
いちめんの黄昏の光のなかで、この映画はニヒリズムをぎりぎりのところで躱して、いる、か?
――その目で確かめて欲しい。 単に『も』面白いから、見たほうが良い。
佐々木中さん(作家、哲学者)
ああ、素晴らしきかなマヌケな人生。何をやってもうまくいかぬ男たちの醜態が、
しかし完璧な一枚の壁画のように描かれる。死期を控えたすべての人類に!
椹木野衣さん(美術批評家)
これから何度もあのシーンが頭の中で甦る。あの場面に救われる。そんな映画です。
笑いに包んで強烈なメッセージを届けるロイ・アンダーソンてば策士!
「ロッタの店」は映画史上に残る名シーンだと思います!!
森百合子さん (コピーライター/「北欧のおいしい話」著者)
押しボタンを探してみました。
天井の隅っこ、テーブルの裏、枕の下、自分の背中、あの子の口の中。
笑い袋のボタンはどこにもなかったけど、あの子の口の中の飴玉は光に透けてキラキラしていました。
やくしまるえつこさん(音楽家)
まるでダリやマグリットの絵画を鑑賞していたみたいだ。
皮肉で滑稽で奇妙。難解なようで単純明快。
最高に哀しいから最高に可笑しい。
理解しようとすると絵の中から抜け出せなくなるだろう。
見逃しちゃ、ダメよ~ダメダメ!
日本エレキテル連合(芸人)
世の中の最大多数を形成する「ショボくて上手くいかない人たち」。彼らの有様を淡々と描きながら、観る者をかつてないほど「摩訶不思議」な気持ちにさせてくれる、形容しがたく名状しがたい映画だ。ゆえに、意味深い。
田中圭一さん(兼業マンガ家、元玩具メーカー社員)
皮肉と悲しみが密接に絡み合う。並外れた傑作!
コリエーレ・デラ・セラ紙(伊)
思考を大いに刺激され、時に可笑しい。
『さよなら、人類』はアンダーソンが至宝に匹敵するアーティストであることを証明している。ベッケル、ジャック・タチやモンティ・パイソンと比べることはできるが、誰も彼のように我々を仰天させることはできない。
BBC(英)
インテリジェントでクレイジー!グランプリ級の個性あふれる物語。
イル・メッサジェーロ紙(伊)
最高に面白く、ほろ苦い。映画史に名を刻む傑作!
エル・ムンド紙(西)
素晴らしい滑稽、憐れみ深く、
不条理なヒューマンコメディの憂鬱な省み。
物語の中心となる一組の哀しいセールスマンは、アンダーソンがこれまで創り上げた素晴らしい登場人物たちを代表するキャラクターとなるであろう。彼らは、ローレル&ハーディと「ゴドーを待ちながら」のウラジミールとエストラゴンの中間あたりで、ダブルアクトの殿堂入りをするはずだ。
スクリーン・インターナショナル誌(米)
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リアリズムの美しさを損なうことなく、独特のペース、ヴィジョン、想像力を持っている。
ダーレン・アロノフスキー(映画監督『ブラック・スワン』)