Bitters End
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『シリアの花嫁』
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■監督・共同脚本・プロデューサー
 エラン・リクリス ERAN RIKLIS

エラン・リクリス

1954年、エルサレム生まれ。75年から77年にかけて、テルアヴィヴ大学映画・TV学科で映画を学ぶ。その後、イギリスのビーコンスフィールド国立映画・TV学校を84年に卒業。
最初の長編作品は、同校の卒業制作映画で、政治スリラー「ON A CLEAR DAY YOU CAN SEE DAMASCUS(晴れた日にダマスカスが見える)」(84)。続く作品は、82年開催のサッカーワールドカップを背景にレバノン戦争を描き、ヴァレンシア国際映画祭シルヴァー・パーム賞を受賞し、世界的にも高く評価された「CUP FINAL(カップ・ファイナル)」(91)。イスラエルに実在した人気ミュージシャン、ゾハルの波乱の人生を描き、大ヒットした「ZOHAR:MEDITERRANEAN BLUES(ゾハル―地中海ブルース)」(93)、ノスタルジックなロックバンドの映画「VULCUN JUNCTION(ヴァルカン・ジャンクション)」(99)。そして本作、モントリオール世界映画祭グランプリはじめ4冠や、ロカルノ国際映画祭観客賞など国際的な賞の数々に輝いた『シリアの花嫁』(04)は、イスラエルと周辺国との“境界線”でのエピソードを束ねたドキュメンタリー「BORDERS(ボーダーズ)」(99)から発想を得ている。
最近の作品に、06年の「THREE MOTHERS(三人の母)」(プロデューサーとして参加)、08年ベルリン国際映画祭でパノラマ観客賞を受賞した、ヒアム・アッバス主演「LEMON TREE(レモンの木)」などがある。多くのテレビドラマやドキュメンタリーも手がける実力派の監督である。




■共同脚本
 スハ・アラフ SUHA ARRAF

1969年、イスラエルのミリヤの、パレスチナ人家庭に生まれる。90年にハイファ大学で哲学、文学の学士号を取得、94年にテルアヴィヴ大学で人類学の修士号を取得。その後、テルアヴィヴの学校で脚本を学ぶ。ハーレツ紙のジャーナリストとして活動を開始し、以後テレビに移行、ドキュメンタリー番組を監督、チャンネル2の番組でホストと編集を務める。『シリアの花嫁』は彼女の最初の長編映画の脚本となる。リクリス監督の「LEMON TREE(レモンの木)」(08)にも脚本で参加している。


〜スハ・アラフからのメッセージ〜

「リクリス監督から連絡を受けた時、真実を描こうとする彼の誠実さがすぐに理解できました。この場合の真実とは、67年以来、占領下で生きている少数派ドゥルーズの真実であり、宗教と伝統の名のもとに社会的に抑圧されている女性の真実であり、そしてそれは私自身の物語でもありました。イスラエルの少数派として生きるパレスチナ人の物語。社会的であれ政治的であれ、抑圧的な世界、さらにその中で一人の女性として生きる私自身の物語です。私とイスラエル人監督リクリスとの協力は、違う世界からやって来たふたりの映画人を結び合わせ、新しい、異なるタイプの映画を生み出したのです。」



■プロデューサー
 ベティーナ・ブロケンパー BETTINA BROKEMPER
 アントワーヌ・ドゥ・クレルモン=トネール ANTOINE DE CLERMONT-TONNERRE
 エラン・リクリス ERAN RIKLIS
 ミヒャエル・エッケルト MICHAEL ECKELT

■撮影監督:ミヒャエル・ヴィースヴェク MICHAEL WIESWEG(BVK)
■編集:トヴァ・アシェル TOVA ASCHER
■音楽:シリル・モラン CYRIL MORIN
■美術:アヴィ・ファヒマ AVI FAHIMA
■衣裳:インバル・シュキ INBAL SHUKI
■サウンドデザイン:ギル・トーレン GIL TOREN