リュファス Rufus
1942年12月19日、フランス生まれ。本名はJacques Narcy。『デリカテッセン』(91)、『ロスト・チルドレン』(95)、『ロング・エンゲージメント』(04)などジャン゠ピエール・ジュネ監督作品の常連として知られ、なかでも主人公の父親役を演じた『アメリ』(01)が有名。そのほかの出演作に、『テナント/恐怖を借りた男』(76/ロマン・ポランスキー監督)、『エレンディラ』(83/ルイ・グエッラ監督)、『右側に気をつけろ』(87/ジャン゠リュック・ゴダール監督)、『マダムと奇人と殺人と』(04/ナディーヌ・モンフィス監督)、“Korkoro”(09/トニー・ガトリフ監督)、“Marius”(13/ダニエル・オートゥイユ監督)などがある。
アミラン・アミラナシュヴィリ Amiran Amiranashvili
1955年5月19日、グルジア(現ジョージア)出身。イオセリアーニ監督作品での初お目見えとなった『群盗、第七章』(96)で、中世のグルジアの王様、サルタン、内務人民委員部長官、現代のパリの浮浪者…と複数の役を演じダンケルク映画祭最優秀男優賞を受賞。『素敵な歌と舟はゆく』(99)ではひげの浮浪者、『月曜日に乾杯!』(02)ではバーで歌うコサックとして出演するなど、イオセリアーニ監督作品になくてはならない常連俳優のひとり。そのほかの出演作に、『マゴニア』(01/イネケ・スミツ監督)などがある。
ピエール・エテックス Pierre Étaix
1928年11月23日、フランス生まれ。『ぼくの伯父さん』(58)をはじめとするジャック・タチ監督作品のポスターのイラストレーターとして知られるほか、俳優、コメディアン、道化師、映画監督、写真家と、各方面で才能を見せる多才なアーティスト。65年の第18 回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品された監督・主演作「ヨーヨー」は、07年の第60回同映画祭クラシック部門にて上映されるなど高く評価された。俳優としての出演作に、『ぼくの伯父さん』(58)、『スリ』(60/ロベール・ブレッソン監督)、『フェリーニの道化師』(70/フェデリコ・フェリーニ監督)、『マックス、モン・アムール』(86/大島渚監督)、『ヘンリー&ジューン 私が愛した男と女』(90/フィリップ・カウフマン監督)、『汽車はふたたび故郷へ』(10/オタール・イオセリアーニ監督)などがある。
15年、東京フィルメックスにて特集が組まれ、「ヨーヨー」とエテックス初のカラー作品「大恋愛」(69)が上映された。
マチュー・アマルリック Mathieu Amalric
1965年10月25日、フランス生まれ。大好きな映画監督であり、両親(父は「ル・モンド」紙の記者、母は文芸批評家)の友人でもあったイオセリアーニ監督の「月の寵児たち」(84)にスタッフ兼キャストとして参加し映画デビュー。アルノー・デプレシャン監督作品の常連として知られ、『魂を救え!』(92)、『そして僕は恋をする』(96)、『キングス&クイーン』(04)、『クリスマス・ストーリー』(08)、『あの頃エッフェル塔の下で』(15)と多くの作品に出演。『キングス&クイーン』、『潜水服は蝶の夢を見る』(07/ジュリアン・シュナーベル監督)でセザール賞主演男優賞を受賞したほか、『毛皮のヴィーナス』(13/ロマン・ポランスキー監督)、『グランド・ブダペスト・ホテル』(14/ウェス・アンダーソン監督)、『ダゲレオタイプの女』(16/黒沢清監督)と世界各国の名匠の作品に次々と出演し、高い評価を得ている。
『ミュンヘン』(05/スティーヴン・スピルバーグ監督)、『007/慰めの報酬』(08/マーク・フォースター監督)などハリウッドでも活躍。映画監督としても知られ、10年の『さすらいの女神たち』はカンヌ国際映画祭監督賞と国際批評家連盟賞をダブル受賞した。
トニー・ガトリフ Tony Gatlif
1948年9月10日、アルジェリアにてフランス人の父とロマの母のあいだに生まれた。“La tête en ruines”(75)で監督デビュー。93年のドキュメンタリー『ラッチョ・ドローム』でカンヌ国際映画祭ある視点賞を受賞し、04年の『愛より強い旅』では同映画祭の監督賞を受賞した。そのほか監督作品に、『ガスパール/君と過ごした季節(とき)』(90)、『モンド』(95)、『ガッジョ・ディーロ』(97)、『僕のスウィング』(02)、『トランシルヴァニア』(06)、『怒れ!憤れ! ステファン・エセルの遺言』(12)、「ジェロニモ 愛と灼熱のリズム」(14)などがある。ミュージシャンとしても知られ自身の映画作品のサントラや劇中の音楽の作曲も手がけている。
マルティーヌ・マリニャック Martine Marignac
本作のプロデューサー。浮浪者のひとりを演じる。