STORY
主人公タカシはある日突然会社からリストラされ、高校時代から恋心を抱いていた恭子は結婚したと聞き・・。30代、仕事なし、おまけに記憶もなくして・・これぞ人生の正念場。「自分が何をしたいのか、分からない」。そんな人生大ピンチのタカシは、ひょんなことからキャッチボール屋を受け継ぐことになる。先代のキャッチボール屋から渡されたのは部屋のカギ一つと地図・・。
公園で過ごす日々の中で出会うのは、一癖あるおとなたち。甲子園での果たされなかった思いを引きずる謎のサングラスの男(寺島進)、こまめに仕事を探しているおしゃべりな借金取り(水橋研二)、ベンチに座り暇をもてあそぶ体の大きなサラリーマン(松重豊)。さらに、面倒見のいい売店のオバちゃん(内田春菊)や、キャッチボールに息子との思い出を重ねる帽子のおじさん(光石研)、タカシに声を掛けてくる謎のOL(キタキマユ)。
次第にわかる彼らの過去。それぞれに忘れられない思いを抱えて立ち止まっている現在---。彼らがタカシとのキャッチボールを通じて、不器用にあたたかく心を通わせていく中で、それぞれに新しい一歩を踏み出す勇気を取り戻していく。そしてタカシもまた・・