Bitters End
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『散歩する惑星』
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解説 < 散歩する惑星
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散歩する惑星

ジャック・タチ meets キューブリック
in ストックホルム!

CF界の巨匠、ロイ・アンダーソン、
日本初上陸!

構想20年、撮影4年。莫大な時間と製作費、そして気の遠くなるような労力を掛けて、壮大なるローテク巨編を創り上げたのは、カンヌ国際広告祭で8度のグランプリに輝くCF界の巨匠、ロイ・アンダーソン。デジタルが当たり前のこの時代に、アナログ感あふれる不思議で独特な世界を創り上げています。車が凄まじく大渋滞するシーンはミニチュアを使って、空港のロビーから人々が大脱出するシーンはだまし絵を使って、セットの中で撮影しています。挑戦的なまでに迫力のある映像と得体の知れない不穏な空気が生み出す、奇妙なドキドキ感は、観る者の心をここちよくかき乱してくれます。そして、ワンシーンワンカットで切り取られる人間世界は、狂気すら感じる完璧さの中に、驚きとバカバカしさに満ち満ちています。独自の世界観と唯一無二のスタイルを貫き通すアーティスト、ロイ・アンダーソンの作品が今回、初めて日本で劇場公開されます。


いかんともしがたい男たち

『散歩する惑星』に出演している白塗りの男たち。ロイ・アンダーソンは、「時代や場所を特定しない、普遍的なキャラクターを表現して欲しかった」と登場人物を白塗りにした理由を語っています。彼らは街中でスカウトされた普通のおじさんたち。主役のラース・ノルドは現役の印刷工で、奥さんとホームセンターでテーブルクロスを選んでいたときにスカウトされました。以来、彼はアンダーソン製作による乳製品のCFに登場する意地悪な農場夫として有名になりました。その他の出演者たちも、運転手やセールスマン、エンジニアや弁護士など一般の人々で、ぎこちない振る舞いが、人間クサさを醸し出ていて、笑いを誘います。今回の出演者はアンダーソン製作のCFの常連さんとして、スウェーデンのお茶の間では、おなじみのメンツなのです。


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ABBAのベニー・アンダーソンと
ペルーの詩人セサル・バジェホ

音楽は、世界的ポップスグループABBAのキーボードを担当している、ベニー・アンダーソン。荒廃した世界にクラシックなメロディがメランコリックに響き渡ります。また、ペルーの詩人セサル・バジェホの「ふたつの星の間でつまずいて」の中の一編の詩が登場人物をつないでいます。ロイ・アンダーソンは20年以上前にこの詩に出会い、人間のあり方を見つめるこの詩に特別なものを感じて、本作を創ることを決意しました。




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