愛される一瞬が
彼女(わたし)のすべてになる
新世紀を迎えたばかりの台北。郊外から出てきたビッキーは、高校時代から付き合っているハオと一緒に暮らしている。だが、ハオは仕事もせずに毎夜、酒とゲーム、クラブ通いと荒れた生活を続けるばかり。ついに耐えきれなくなった彼女は、妹のように可愛がってくれるガオのもとへ逃げ出したのだが……。
誰かと愛し合えば必ず傷つくのに、独りぼっちでいられない。もっと上手にバランスよく生きられたら、泣くこともない。もっと人から愛されたなら、人を愛せるなら、こんなに寂しくて苦しむこともない。誰もが経験したことのある感情を抱える、そんなビッキーの姿は、観る者の心を揺さぶるに違いない。