Bitters End
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『ミレニアム・マンボ』
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解説 < ミレニアム・マンボ
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夜の台北から雪の北海道へ―。
侯孝賢[ホウ・シャオシェン]監督が描く、新たな愛のポートレート

『悲情城市』『フラワーズ・オブ・シャンハイ』の世界的巨匠・侯孝賢[ホウ・シャオシェン]監督待望の最新作は、ひとりの女性の愛の喪失と再出発を描いた物語。ふたりの男性の間で揺れ動く主人公ビッキーの姿を彼女自身の10年後のモノローグで綴る本作は、現代の台湾を描く6つの物語の序章として企画された。
現代を生きる女性の姿を描くために、アジア中から才能が結集。夜の闇の気配とネオンの原色の揺らぎ、そして冬の日本を奇跡的な美しさで捉えた撮影は『花様年華』『夏至』の李屏賓[リー・ピンビン]。そして、冒頭に流れる浮遊感溢れるテーマ曲、中盤に漂う冷たく地を這うようなリズムを創り出したのは、『戯夢人生』『憂鬱な楽園』で俳優としても出演している、台湾のカリスマ的ミュージシャン、林強[リン・チャン]。
心の奥深くで渦巻く激しい感情や欲求を抱えて生きる、ひとりの女性の姿をリアルに捉えた本作は、前進し続ける侯孝賢監督のフィルモグラフィに新たな一ページを刻んでいる。

ビジュアル
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世界的に活躍するアジアン・ビューティー、スー・チー

ビッキーを演じるのは、リュック・ベッソン製作の『トランスポーター』やアクション大作『クローサー』など、アジアのみならず世界的に活躍する舒淇[スー・チー]。ふたりの男性の間で揺れながら都会に生きる女性の喪失と再生を見事に体現している。「私は喜んで全身全霊を監督に捧げたの」と語る舒淇。彼女にとってこの作品は、女優としての生涯の役にめぐり逢えたようなものだった。
そして彼女を取り巻く対照的なふたりの男──若く破滅的なハオ役は、關錦鵬[スタンリー・クワン]や王家衛[ウォン・カーウァイ]作品の制作スタッフとして関わってきた経歴をもつ新人、段釣豪[トゥアン・ジュンハォ]が大抜擢された。穏やかで包容力があるが、トラブルばかりを抱え込むヤクザのガオ役には侯孝賢映画に欠かせぬ俳優、高捷[ガオ・ジェ]。画面から滲み出る彼の懐の広さは、彼自身が侯孝賢の映画とともに成長し、培ってきたものであろう。