3つの才能の結集が傑作を生む!

すべては、キシュ島の観光局が、島の魅力を世界に広めようと、イランを代表する監督たちに映画製作を依頼したことから始まった。このプロジェクトの仕掛人でもあり、既に熱狂的なファンも多いモフセン・マフマルバフ(『パンと植木鉢』『サイレンス』)、独自の優しい眼差しで日常を切り取るアボルファズル・ジャリリ(『ぼくは歩いてゆく』『ダンス・オブ・ダスト』)、そして2人が尊敬し、イランでは、アッバス・キアロスタミと並び称される"知られざる巨匠"ナセール・タグヴァイ。3人の監督に与えられた条件は"島で撮影する"ということだけであった。彼らは、シナリオの検閲を受けることもなく、自由にテーマを選び、作品を創り上げた。検閲制度が存在するイランにおいて、これは画期的なできごとであった。
イラン映画界が誇る、3つの個性溢れる才能の結集によって生まれた本作『キシュ島の物語』は、単なる観光映画の域を越え、カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に出品されるまでの傑作となったのである。

『ギリシャ船』画像
キシュ島の物語

解説1 ・ 解説2 ・ 解説3トピックス
ナセール・タグヴァイ監督インタビュー
アボルファズル・ジャリリ監督インタビュー
モフセン・マフマルバフ監督インタビュー

キシュ島の物語