映像と音が織りなす、壮大な世界
言葉を越えたコミュニケーション──心と心のつながりを描く本作には、台詞が存在しない。しかし、泣き声や笑い声、歌声や祈りの声、さらには風の音や雨の音、火の燃える音や水の流れる音など、日常にあふれるありとあらゆる音が刻み込まれている。その音に呼応する映像は、自然と共に暮らす人々の生の姿を、時にユーモラスに、時に厳しさをも映し取りながら、積み重ねられていく。
一体となったこの映像と音は、壮大な一篇の詩となり、雄弁に語りかけ、圧倒的な力で観る者をとらえて離さない。「この映画を観るたびにいつも新しい発見がある。これは確かに私が創った映画だが、そこには私を超える何かが存在する」とジャリリが語るように、観る者は『ダンス・オブ・ダスト』で、今までにはない"映画"を体験することだろう。