●西島秀俊
Nishijima Hidetoshi
1971年3月29日、東京都生まれ。横浜国立大学在学中に俳優デビューを飾り、「あすなろ白書」(93・CX)などTVドラマでの繊細な演技で注目を集める。映画デビュー作は94年、渡邊孝好監督の『居酒屋ゆうれい』。以降、大森一樹監督『大失恋』(94)、崔洋一監督『マークスの山』(95)、諏訪敦彦監督『2/デュオ』(97)、瀬々敬久監督『冷血の罠』(98)、黒沢清監督『ニンゲン合格』(99)、中田秀夫監督『ラストシーン』(02)など、日本映画の名監督たちの作品に次々と出演。02年ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門に正式出品された北野武監督『Dolls(ドールズ)』では、心を病んだかつての恋人を静かに見守る主人公を演じ、その透明感あふれる存在感、控えめでありながらも観る者に強い印象を残す演技が国内外で高い評価を受けた。2005年は、当摩寿史監督の『雨よりせつなく』を皮切りに、『カナリア』(塩田明彦監督)、『帰郷』、『さよならみどりちゃん』(古厩智之監督)、『LOFT』(黒沢清監督)、『メゾン・ド・ヒミコ』(犬童一心監督)、『好きだ、』(石川寛監督)など出演作の公開が続々と控えている。TV界からのオファーも絶えず、出演作に「木曜日の食卓」(92・TBS)、「宝引の辰捕者帳」(95・NHK)、「毛利元就」(97・NHK)、「笑顔の法則」(03・TBS)、「犬神家の一族」(04・CX)、「仔犬のワルツ」(04・NTV)、「大奥〜第一章」(04・CX)ほか多数。心に優しく響く声も彼の持つ大きな魅力の一つで、『トニー滝谷』(04)ではナレーションを担当、映画を引っ張る重要な語り部として参加している。
●守山玲愛
Moriyama Reia
1995年2月9日、埼玉県生まれ。2002年、「探偵左文字進5」(TBS)でデビュー以降、「はぐれ刑事純情派」(02・ANB)や「よい子の味方」(03・NTV)、「ワンダフルライフ」(04・CX)など数多くのTVドラマで活躍。森崎東監督の『ニワトリはハダシだ』(03)で映画デビューをはたし、知的障害者の兄を持つ少女・千春(!)を好演、愛くるしい表情と自然な演技が絶賛された。NHK大河「義経」では上戸彩演じる“うつぼ“の幼少時代を、同局月曜ドラマシリーズ「ハチロー」では唐沢寿明演じるサトウハチローの娘・鳩子役を演じるなど、今もっとも注目される子役の一人。
●吉行和子
Yoshiyuki Kazuko
東京都生まれ。女子学院高等学校卒業後、劇団民芸へ入団し1957年「アンネの日記」で舞台デビュー(現在舞台活動はフリー)。映画デビュー作『にあんちゃん』(59/今村昌平監督)で毎日映画コンクール助演女優賞を受賞。そのほかの出演作に『愛の亡霊』(78/大島渚監督)、『天城越え』(83/三村晴彦監督)、『寝取られ宗介』(92/若松孝二監督)など。03年には、アルツハイマー型痴呆症患者を演じた『折り梅』(03/松井久子監督)での演技とこれまでの功績が認められ毎日映画コンクール・田中絹代賞を受賞した。「3年B組金八先生」(79・TBS)、「ナースのお仕事」(96・CX)などTVでも活躍し、実兄で作家の故・吉行淳之介との思い出を綴った「兄・淳之介と私」(潮出版刊)をはじめ著書も多数。
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●片岡礼子
Kataoka Reiko
1971年12月20日、愛媛県生まれ。1992年、女子大生モデルとして「週刊朝日」(撮影:篠山紀信)の表紙に登場。翌年『二十才の微熱』(橋口亮輔監督)で映画デビュー後、『愛の新世界』(94/高橋伴明監督)では第17回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を、『鬼火』(96/望月六郎監督)では第19回ヨコハマ映画祭助演女優賞を受賞と、デビューからわずか3年で女優として高い評価を受ける。『KAMIKAZE TAXI』(94/原田眞人監督)、『GONIN 2』(96/石井隆監督)、『チンピラ』(96/青山真治監督)、『北京原人』(97/佐藤純弥監督)、『黒の天使Vol.1』『Vol.2』(98、99/石井隆監督)と着実にキャリアを重ねたのち、デビュー作以来9年ぶりにタッグを組んだ橋口亮輔監督の『ハッシュ!』(02)でさらなる新境地を拓く。他者とのつながりを求めて子どもを作ろうとする女・朝子をナチュラルに好演し、2001年度キネマ旬報主演女優賞と第45回ブルーリボン賞主演女優賞を受賞した。
『溺れる人』(02/一尾直樹監督)、『Reset』(02/鈴木浩介監督)に出演後、02年1月に脳出血で倒れるが無事快復、本作で2年ぶりの復帰をはたした。これから公開を予定している作品に、『ジーナ・K』(藤江儀全監督)、『全身と小指』(堀江慶監督)がある。
●高橋長英
Takahashi Chouei
1942年11月29日、神奈川県生まれ。俳優座第15期卒業後、森谷司郎監督の『二人の恋人』(69)、『初めての旅』(71)、『「されどわれらが日々」より 別れの詩』(73)の青春映画3作品に連続して出演し、注目を浴びる。以降は舞台を中心に映画・TV・ラジオと幅広く活躍。代表的な映画出演作に、『日本暗殺秘録』(69/中島貞夫監督)、『音楽』(72/増村保造監督)、『八月はエロスの匂い』(72/藤田敏八監督)、『マルサの女』(87/伊丹十三監督)、『スーパーの女』(96/伊丹十三監督)、『英二』(99/黒土三男監督)、『風花』(01/相米慎二監督)などがあり、いずれの作品においてもシブい味わいのある演技を披露、忘れがたい印象を残している。
●相築あきこ
Aitsuki Akiko
1967年8月5日、東京都生まれ。DTC「トリロジー」(03〜05)、AC公共広告機構「抱きしめる、という会話」(03〜05)、P&G「アリエール」(03)、月桂冠「つき」(02〜04)、ブリストルマイヤーズライオン「バファリンA」(02〜03)、NEC「バリュースター」(03)などCM界を中心にモデルとして活躍。映画出演は本作が十数年ぶりとなる。
●光石研
Mitsuishi Ken
1961年9月26日、福岡県生まれ。映画『博多っ子純情』(78/曽根中生監督)の主役に抜擢され俳優デビュー。以降、出演作品数はゆうに70本を超える、日本映画に不可欠な俳優。おもな出演作に『セーラー服と機関銃』(81/相米慎二監督)、『EUREKA』(00/青山真治監督)、『ハッシュ!』(02/橋口亮輔監督)、『KT』(02/阪本順治監督)、『BORDER LINE』(03/李相日監督)、『パッチギ!』(05/井筒和幸監督)がある。米映画『シン・レッド・ライン』(99/テレンス・マリック監督)、韓国映画『ロスト・メモリーズ』(02/イ・シミョン監督)に出演するなど、活躍の場を海外にも広げている。
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