理由もなく、工場での仕事を奪われた少女ロゼッタ。
キャンプ場のトレーラーハウスで酒浸りの母親と暮らす毎日。そこから抜け出すためには、まず働かなくてはいけないのに。
ささやかな願いをかなえるために、ロゼッタは必死に抵抗する。しかし懇願してみても、暴れてロッカーに閉じこもってみても、やはり仕事を取り戻すことはできない。怒りと絶望をはっきりと表情に刻みながらも、ロゼッタは涙を見せない。大きく息をつくと、怒ったような早足で歩き始めるのだ。ただ新しい仕事を見つけるために。
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ロゼッタは仕事を探し出せるのだろうか?
ロゼッタの頑なな心が、開かれる時は訪れるのだろうか?
そしてロゼッタは“普通”の生活を手に入れることができるのだろうか?
自分を優しく招き入れてくれない世界を相手に、何度はねつけられても、たった独りで闘いを挑み、絶望を通
り越してまで力強く生き抜こうとするロゼッタ。その純粋で一途な姿は、観る者すべての心を震わせることだろう。
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