ガレルとニコ、
ジャン=リュック・ゴダールの再来と呼ばれた“ヌーヴェル・ヴァーグの恐るべき子供”フィリップ・ガレル。アンディー・ウォーホルのファクトリーとの接触後、ヴェルヴェット・アンダーグラウンドのニコと出会う。その後、10年間生活を共にすることになる二人は、ガレル自身“愛の産物”と呼ぶ7本の作品を作り上げる。離婚後の1988年にニコは事故死してしまうが、失われた者達との記憶、愛する者達への思いを描き続けるガレルは、彼女との生活を題材に2本の作品(本作、『ギターはもう聞こえない』)を撮る。当初、ニコが出演する予定で作られていた本作は、二人の愛の軌跡、そして消すことのできない痛みが結晶している。
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主演はジャン=リュック・ゴダール監督作品の女神であり、彼の妻でもあったアンヌ・ヴィアゼムスキー。そしてロベール・ブレッソン監督『たぶん悪魔が』(未公開)に出演しているアンリ・ド・モブラン。当初この作品にはニコが出演する予定だったが、二人が破局したため、ヴィアゼムスキーがエリーを演じる事になった。 |