コメント

あの広い中国の遥か彼方に住む家族の出来事に、
ぼくたちは身につまされて涙を拭う。
これだから映画は素晴しい。

山田洋次(映画監督)

映像の力に見事に巻き込まれました。
二家族と人生を共に分かち合った気にすら成る・・・・・・・・
監督の祈りの様なものが伝わってきた!

風吹ジュン(女優)

大きく変貌していく中国社会で
様々な想いを背負いながら生きていく人間の強さ、
友情そして愛情を感じることが出来る作品でした。

八代亜紀(歌手)

「あなたを失ったら…わたしは生きていける?」
妻のこの言葉が胸に突き刺さり夫婦とは人生とは…
観る側も最後まで彼らと生きていく珠玉の作品である。

奥田瑛二(俳優・映画監督)

大きな蒸しパン、喧嘩した日の、年越しの水餃子、
昔、北京で家族と過ごした日々が思わず蘇りました。
どんな時も家族で食卓を囲むことを大切にしたいと再認識させられた映画です。

ウー・ウェン(料理研究家)

喪失、絶望、切ない裏切り、国家の介入、
次々に襲ってくる哀しみの中で、
消えない人間の尊厳と友情と愛情。この映画すごい!

鎌田實(医師・作家)

中国の現代史というローカルな固有性と、
友情や愛情をもって その時代を生きた人々の
普遍的な姿が高次で融合した傑作長編作。
穏やかな喜びに溢れたラストシーンが心を打つ。

青野賢一(ビームス創造研究所クリエイティブディレクター、文筆家)

人生には大きな悲しみがあっても、小さな喜びが積み重なって
その悲しみを癒してくれることがあるかもしれない。
そんな祈りのようなものがこの映画から感じられた。
善悪では片づけられない切実な人生に小さな喜びが訪れる
ラストシーンに私は涙を禁じ得なかった。
本年度、最高の感動作であることは間違いない。

行定勲(映画監督)

ある時代に翻弄され、一時の正義に傷つけられる。
どこまでも受け身の運命の中でも、
人がよく生きようとする祈りはやまない。

中江有里(女優・作家)

何よりも主演のワン・ジンチュンとヨン・メイに拍手を送りたい。
半生を演じた彼らの表情と佇まいはまさに大陸を生き抜いた市井の人そのものだ。
大きな喪失を抱えた夫婦は過ぎる時の中をただたゆたうしかないが、これは悲劇ではない。
かかる暮らしの小さな積み重ねが強い希望を引き寄せる。
生活讃歌と呼ぶにふさわしい映画だ。

向井康介(脚本家)

誰もが皆「自分の子」という亡霊から逃れられない。
そのあまりに密度の濃い家族のあり方にめまいがした。
一方で、濃密な家族劇を映す静かな視線がある。
遠くからゆっくりと近づくカメラが彼らの顔を捉えたとき、
言い知れぬ感動が押し寄せた。

月永理絵(映画ライター)

旧友との再会はドキュメンタリーのようで、
あまりにも美しく胸が締め付けられました。
「蛍の光」を聴くたび、きっとこの映画を思い出します。

金須晶子(映画ナタリー編集部)

(敬称略/順不同)

海外評

激動する中国で、異なる道を歩んだふたつの家族の物語。
過去と現在を大胆に行き来する構成は、壮大かつ野心的で、文学的な豊かさまでも持ち得ている。

Empire エンパイア

運命を悲観するだけの映画ではない。途方もなく深い悲しみを抱えていても、歳月は少しずつ傷を癒し、人と人との間に愛は存在し続けるのだ、ということを教えてくれる。

Little White Lies リトル・ホワイト・ライズ

★★★★★
個人の悲劇と国家による苦しみに耐える夫婦の壮大な物語で、感動的で心に深く訴える傑作だ。
ラストは、ただただ涙で霞んだスクリーンに手を伸ばし、年老いたふたりを抱きしめたくなるはずだ。

Guardian ガーディアン

“一人っ子政策”が友人同士の小さなコミュニティにもたらした影響を辿る、感動的なドラマ。
人の罪悪感、悲しみ、後悔が交差する様を長期的な視点で描いた哀歌(エレジー)だ。

Variety ヴァラエティ

中国社会の現実を、衝撃的なシナリオと俳優の素晴らしい演技を通して描き出した作品。
現在と過去が、現実と回想が行き来する独特な構成は、観客に登場人物の様々な感情を追体験させることに成功している。

Télérama テレラマ

★★★★★
人の罪悪感、許し、そして受容について、壮大な時の流れとともに描いた物語。感動のラストシーンに、感情が溢れ出すだろう。

CineVue シネ・ヴュ

この映画は、“改革開放” “一人っ子政策”がもたらした苦難と、そこから立ち直ろうとする人々の姿を描く。ラストシーンで映し出されるのは、人間の“尊厳”に対する深い敬意だ。

Hollywood Reporter ハリウッド・リポーター

中国第六世代のワン・シャオシュアイ監督が、30年間にわたる複雑な家族の変遷を描いたドラマ。
思慮深い繊細なアプローチに観客の感情は大きく揺さぶられると同時に、中国のリアルな現代史が明らかになる。

SCREENDAILY スクリーン・デイリー

100%!

Rotten Tomatoes ロッテン・トマト(TOMATOMETER/2019.12.25現在)

劇中でしばしば流れる「蛍の光」の音色が効果的だ。
記憶の奥底に忘れられた家族の肖像が、希望とともに描かれている。

New Statesman ニュー・ステイタスマン

★★★★★
撮影、脚本、俳優の演技のすべてが素晴らしい!
誰もがワン・シャオシュアイ監督の壮大な構想のなかで、完璧な役割を果たしている。

The Upcoming ジ・アップカミング