スパイク・リー、トラン・アン・ユンがその才能を絶賛する、
アッシュ・メイフェア監督、待望の最新作！
監督は、デビュー作『第三夫人と髪飾り』が、世界の映画祭で数々の賞を受賞し、スパイク・リー、トラン・アン・ユンがその才能を絶賛するアッシュ・メイフェア。望まぬ性に生まれたサンとボクサーのナムの愛の軌跡を、監督自身の中学時代の経験や記憶、トランスジェンダーの友人をモデルに鮮烈なラブストーリーに創り上げた。「ベトナムでは今もなお、トランスジェンダーコミュニティは政府や社会から厳しい批判を受けています」と監督が語るように、タブーとも言えるテーマに果敢に挑んだ。
トランスジェンダーであるチャン・クアンが
夢を追う主人公を演じ、スクリーンデビュー！
自身もトランスジェンダーであるチャン・クアンが、映画初出演にも関わらず、一人の男を懸命に愛する主人公サンを全身全霊で演じきっている。ナムには、数々の映画やドラマに出演し、ベトナム映画界で今最も期待される俳優の一人となるヴォー・ディエン・ザー・フイ。二人の運命を握るミスター・ヴーンには、大ヒット作『侍タイムスリッパー』に出演する名バイプレイヤー井上肇が、全編ベトナム語で臨み圧倒的な存在感で魅せる。
1998年、サイゴン――都会の片隅に暮らす恋人たち。
望まぬ性に生まれたサンとボクサーのナム、
その激しくも、切なすぎる愛はどこへ向かうのか――。
1998年のサイゴン。都会の片隅に貧しくもつつましく生きる恋人たち。望まぬ性に生まれたサンはナイトクラブで歌い、ナムはボクサーとして懸命に暮らしていた。ある日、街のフィクサー、ミスター・ヴーンがナイトクラブに現れ、ステージで妖しくも華麗に歌うサンに目が釘づけになる。手術費用のため、ヴーンと逢瀬を重ねるサン。彼女を愛し、その思いを知るナムは、より稼ぎの良い闇の地下格闘技に手を染めてゆく・・・。容赦ない夜の世界に飲まれてゆく二人。愛ゆえにすれ違う二つの魂。嫉妬や裏切り、焦りや不安――運命の歯車が狂いはじめる・・・。激しくも、切なすぎる二人の愛はどこへ向かうのか――。
監督／脚本：アッシュ・メイフェア
Director and Script：Ash Mayfair
ベトナムで生まれ育ち、14歳から欧米で学んだ。ニューヨーク大学で映画制作を学び修士号を取得。長編デビュー作となる『第三夫人と髪飾り』の脚本が、2014年スパイク・リープロダクションファンドを受賞、ニューヨーク大学卒業生の最優秀脚本賞NYUパープルリスト2015にも選出された。また、トラン・アン・ユン監督とファン・ダン・ジー監督が主催するワークショップ＜オータム・ミーティング＞で2015年のグランプリに輝く。5年の歳月をかけて完成した『第三夫人と髪飾り』は、2018年、ワールドプレミアとなったトロント国際映画祭で上映され、NETPAC賞（最優秀アジア映画賞）を受賞。サンセバスチャン国際映画祭TVE-Another Look賞、カイロ国際映画祭最優秀芸術貢献賞、シカゴ国際映画祭新人監督部門ゴールド・ヒューゴ賞など、数々の賞を受賞する。
2025年、長編第二作となる『その花は夜に咲く』を発表。1990年代のベトナム・サイゴンを舞台に、自身の中学時代の経験と記憶を基に、トランスジェンダーの歌手とボクサーの激しくも悲しい愛の物語を創り上げた。主人公のキャラクターはトランスジェンダーの友人をモデルにしている。
Cast
サン：チャン・クアン
2003年、ベトナム南部アンザン省で生まれる。本作『その花は夜に咲く』でスクリーン・デビュー。ミス・インターナショナル・クイーン2023ベトナム大会でトップ10に選ばれ、ベストフェイス賞を受賞。現在は俳優業のほか、モデル、コンテンツクリエイターとして活躍している。
ナム：ヴォー・ディエン・ザー・フイ
1996年、ベトナム南部タイニン省で生まれる。ホンヴァン劇場とホーチミン市演劇映画大学で演技を学ぶ。卒業後、ホンヴァン劇場で働く。初めての主演映画は、チン・デイン・レ・ミン監督の「こんなにも君が好きなのに-goodbye mother-」（19）。ベトナムの批評家から好評を得る。この作品の成功後、数々の映画やドラマに出演する。ハードなものから優しいものまで演じる役柄は多様で、ベトナム映画界で今最も期待される俳優の一人となる。
ミミ：ファン・ティ・キム・ガン
2002年、ベトナムロンアン省で生まれる。2024年、国立大学ホーチミン市校自然科学部を卒業。2018年トロント国際映画祭NETPAC賞を受賞したアッシュ・メイフェア監督デビュー作『第三夫人と髪飾り』でスクリーン・デビュー。本作『その花は夜に咲く』が2作目の映画出演となる。
ミスター・ヴーン：井上 肇 Inoue Hajime
1961年、東京に生まれる。バイプレイヤーとして数々の映画やテレビドラマに出演する。近年の映画出演作に、『三度目の殺人』（17/是枝裕和監督）、『孤狼の血』（18/白石和彌監督）、『万引き家族』（18/是枝裕和監督）、『七つの会議』（19/福沢克雄監督）、『おらおらでひとりいぐも』(20/沖田修一監督)、『すばらしき世界』(21/西川美和監督)、『ロストケア』（23/前田哲監督）、『侍タイムスリッパー』（24/安田淳一監督）など。