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一般的、当たり前、
何の変哲もない事の異常性が浮き彫りになる気分爽快な物語なのに、
息も飲めずに喉が渇いた。
あらゆるものを多様性で括ってしまうのは簡単かもしれないが、
そこからはみ出るものを社会は許容出来るのか?
世間は厳しい目を向けるのではないか?
映画の中で描かれた正しさの凶暴性に戦慄するだろう。
終わりに向かい、
普通ではないとされる普通が少しずつ湧き出て、溢れて、漏れ出し、
あらゆる普通に形を変えていった。
否定に怯えるあなたの側に、分かり合える誰かがいてくれる事を願う。
こんな香ばしいまとめ方しちゃうくらい優しくなれる映画でした。
EXIT 兼近大樹
ただの大多数の考えでしかない「普通」を強制される生きづらさ。
多様性という言葉を聞くたびに感じる違和感が描かれている。
をのひなお(漫画家「明日、私は誰かのカノジョ」)
羨ましいな。それが観た後に強く思う感情でした。
決して他人には理解できないと思っていた事を共感しあえる誰かと出会うことが
どれだけ難しく奇跡的なことか。
日常にあるけど焦点の当たらない部分を刺激される好きな作品でした。
GYUTAE(美容クリエイター・メイクアップアーティスト)
窮屈さも脆さも、苦しみの全てがなくなるなんて思わない。
ただわかってくれる人がいるだけでいい。
正解のない世界で、あの人が、自分が、
存在する意味を知りました。
堀井美香(フリーアナウンサー)
‘‘自分らしさ’’を求める社会のグロさ、人間の欺瞞。
普通って何?正しさって何?
全てのシーンが心の中で何度もリフレインする。
観る前の自分には戻れない。
なるほど、これは「問題作」だ。
オカモトコウキ(OKAMOTO’S)
小説「正欲」が、
感情が揺さぶられまくりの激おもしろ作品だったのですが、
映画「正欲」も
俳優陣演技激ヤバのウルトラおもしろ作品でビビりました。
「正欲」とんでもないです!
ニューヨーク 屋敷裕政(お笑い芸人)
明日死にたくない人、
明日死なない人は観た方がいい。
明日生きてる人、
明日死んでもいいと思っていない人は観た方がいい。
観た方がいい。
千原ジュニア(お笑い芸人)
マイノリティはどこまで救われていいのだろう。
手を取り合える人が側にいることは、過ぎた贅沢なのだろうか?
生きづらさを抱えるあなたが、
この作品に触れて少しでも救われますように。
野水伊織(声優)
新垣結衣と稲垣吾郎のガッキー対決。
最後に笑うのはどちらか?
それは『桐島、部活やめるってよ』の
神木隆之介VS東出昌大の対決の再現だ!
町山智浩(映画評論家)
あなたが「(笑)」をつけてお菓子をつまむように
嘲笑ったものたちの、切なる「正欲」に目を凝らす。
足場が裏返る感触に冷や汗をかくけれど、
こんな感覚はなるべく皆が味わった方が良いに決まっているのだ。
あるシーンで、ぼろぼろの女の子が
もっとぼろぼろの誰かに震えながら言葉を紡ぐ姿に心が震えた。
原作の秀逸な描写に色がついたようで、
原作ファンも納得の一本だ。
戸田真琴(文筆家・映画監督)
理解されることを諦めた人たちが見る世界は、
どんなふうに映っているのだろう。
そう思わせるほど、
皆が「同じ目」をしていたのが印象的でした。
西垣匠(俳優)
どうせ死ぬだけの命を、なぜわざわざ人と生きるのか?
水が低きに流れるように
正も邪もなく欲に流れる人間の姿が
濡れそぼり、滴る、渾身の映画化。
稲垣吾郎、新垣結衣、磯村勇斗の
過去最高湿度の演技に震えた。
大島育宙(芸人/映画・ドラマ評論)
孤独を感じたことがあるすべての人のための映画がここにあった。
描かれる困難と希望。
「自分を閉ざさないで!」そのメッセージが胸に刺さった。
笠井信輔(アナウンサー)
「普通、こうでしょ」は、暴力にも防御にもなる。
どっちかだけだと思っている人は、
「普通」に食われてしまう。
武田砂鉄(ライター)
ダイバーシティ、インクルージョン。
意味が分かっているのは当事者だけ。
そんな実情をきれいごと抜きに暴き、耳に、眼に痛い。
本当の問題はマジョリティにあるの。
よしひろまさみち(映画ライター)
あのひとは“オカシイ“、こんなこと”アリエナイ“。
そうやって目を閉ざしていませんか?
目を閉じるだけで人の心を”壊せる“。
だから、目を開けて、見て、ください。
氏家 譲寿(文筆/映画評論家)
違和感を感じる世界でも生きようともがく強さが、
真実の言葉となって胸に突き刺さる。
静かなのにとてつもなくエモーショナルな人間模様、
本作はこの世界そのものを描いた傑作だ
伊藤さとり(映画パーソナリティ)
たった一人、
掛け替えのない「誰か」と巡り逢うだけで輝きだす日常。
またはその反動。
全てのキャストがかつてない歪な存在感を放ち
作品世界をしっかり支える珠玉の群像劇だった。
牛津厚信(映画ライター)
多様性はトレンドではない。
私たちが見ないようにしていただけで、
これまでだって世界は多様だったのだ。
ましてやマイノリティは誰かのたのしみのために弄ばれる慰み者ではない。
あなたの意識の外側にあった存在を活写し、映画は語りかける。
奥浜レイラ(映画・音楽パーソナリティ)
根昏いガッキーから目が離せない!
朝井リョウの代表作が新垣結衣の代表作に。
小説と映画の出会いが生んだキセキ、はんぱないっ。
豊崎由美(書評家)
観客によっては共感に至らない映画なのかも知れない。
だが、新垣結衣や磯村勇斗が演じる人物に対して、
誰もが何となく「わかる」という感覚を抱くことこそが重要なのだ。
松崎健夫(映画評論家)