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(敬称略/順不同)
見終えた後もずっと
『HAPPYEND』の登場人物たちが
自分の中を生きている。
遥かな未来への予感を抱かせる、空音央と若者たちの出発点。
濱口竜介
映画監督
ほろ苦い青春を体現する俳優たちの瑞々しい存在感に、
郷愁と温もりを感じた。
同時に、この世界を覆う暗雲と、
いつまでも排他的な人間の本性に戦慄が走った。
言葉にならない感情や、
目には見えない空気が鮮明に映し出されていた。
まるで、エドワード・ヤンが
蘇ったかのような錯覚を覚えた。
李相日
映画監督
素直に絡まり合う登場人物たちの心体が美しい。
繊細な迷いも、ちょっと乱暴な思いやりも、
今の私にはあまりにも眩しかった。
疑問も願いも諦めたくないと、
勇気を貰える映画でした。
三浦透子
俳優
大人になるということは、
社会の不条理をすべて受け入れて、
これが世間だと居直ることではない。
映画のなかの彼らが僕を見ている。
僕は彼らの傍に立って、同じ目で社会に対峙したい。
私たちの姿勢や態度を、静かに、だけど鋭く、
見つめ直されるような、眼差しの映画。
後藤正文
ミュージシャン
高校生の時に、
敷かれたレールの外に気づいた時のことを思い出した。
自分が社会に属していて、
やりたいこと、やるべきこと、友達、家族。
それらについて同時に考えないといけない。
下から這ってくるような焦燥感を初めて感じた。
そしてそれを繰り返す度、
何かを作ることに意義があると信じることができる。
何年経っても見るたびに
現実を突きつけてくれる作品に育っていくと思います。
Licaxxx
DJ
「抵抗」とはどこから来るのか。
「うまくやる」という仮面をいつまで被り続ければいいのか。
友情とは立つ場所によって見え方が変わるもの。
腐敗する権力に生活という未来を剥ぎ取られている日本で、
この作品は未来でなく今なのです。
SIRUP
シンガーソングライター
あえて情報を入れないままぼーっと観始めたら、
青春映画の傑作だったという不意打ちの喜びを味わえました。
今振り返ると尊いとさえ感じるあの頃特有の気怠さが、
自然且つ丁寧に完璧に表現されていて、
最初から最後まで目が離せませんでした。
大橋裕之
漫画家
契約した覚えがない。
「違法」の範囲を権力者たちが決定すること。
根拠のない神話によって「日本人」が決定されること。
国家が軍隊や警察という暴力装置を持つことができること。
一方的に提示される暴力的な条件の全てを、
生まれてこの方一度たりとも承認した覚えがない。
それはなんとなく許されているだけで、
抗い難いもののように演出されているだけだ。
それを許しているものの正体はなんなのか?
映画はあなたに問うている。
春ねむり
ミュージシャン
この映画を「青春映画」なんて言葉でごまかしたくない。
問うこと、抵抗すること、傷つくこと、
傷つけること、もがきながらも、
すでにつねにともに生きている「あなた」を見つけること。
これはわたしたちの暮らす社会の話であり、
生の話である。
永井玲衣
哲学者・作家
坂本龍一の最後の演奏を記録した
美しい作品でデビューした空音央監督の長編劇映画第一作は、
瑞々しくも大胆な青春群像映画だった。
ここには『キッズ・リターン』の北野武と
『牯嶺街少年殺人事件』のエドワード・ヤンがいる。
「幸福な結末」というタイトルの、はじまりの物語。
佐々木敦
批評家
監視社会も、汚職政治も、
どうしたら変えられるのだろうか。
「しょうがない」で、本当に諦めていいのか。
今の日本が、そして世界が必要としている作品。
竹田ダニエル
ジャーナリスト、研究者
権力に監視され、分断と弾圧が社会を侵す未来。
諦念に生きる若者が選ぶのは、享楽か反抗か
才能と主張がここまで統合した映画があるのか。
軋む時代の音に乗って響く、次代を鳴らす傑作。
SYO
物書き
デモに行って嘲笑われたことがある。
差別に反対して叩かれたこともある。
そんなどうしようもない現実の写し鏡となるこの映画の中で、
ルーツも思想も異なる子どもたちが
他者を想像することを学んでいく。
今我々が生きる悲しみと怒りの世界にだって、
きっとまだハッピーエンドに続く道は残されているはずだ。
この子どもたちのこれからのように。
ISO
ライター
高校生の頃にこの映画に出逢っていたら、
どうだったろう。
心強かっただろうな。
仲間を探しに家を飛び出していただろうか。
というか、この映画を観ていたのは高校生の私だった!
あまりにも懐かしくて。
フラストレーションと希望が両極で爆発していた小さな世界。
放課後に制服でデモに行っていた自分に
寄り添ってくれるこんな映画がなかったからこそ、
必死になってここまでサバイブできたような気がする。
でも、もしあの時観ることができていたら。
だからやっぱり、(苦しんでいる)学生には、
みんな観に行ってほしいです。
コムアイ
アーティスト・歌手
誰もが経験する大人になる過程のドラマを
ほろ苦く、切なく、そして温かな眼差しで描く。
The Hollywood Reporter
空音央監督には完璧な構図で映像を構築する才能がある。
効果的なショットによって
登場人物たちが生き生きとしている映画だ。
Movieplayer
『HAPPYEND』は主人公たちのパーソナルな部分にフォーカスしており、
これまでのディストピアな世界を描いた映画とは
一線を画している
LoudandClear
空音央監督は、
『Ryuichi Sakamoto | Opus』での素晴らしいパフォーマンスに続き、
日本を舞台に魅惑的に俳優たちを撮影し、
主人公二人の人間の心の機微を巧みに描いている。
Roger Ebert
空音央監督は、近未来の日本を、
ナショナリズム、外国人差別、監視社会、コンプライアンスといった
現代の社会政治的不安を色彩豊かで、
鮮明に描いている。
The Film Stage
スマートで革新的なディストピアドラマ。
British Film Institute
近年の映画の中で、若者たちの演技が最も自然体。
直面する問題と戦う姿に心から感動した。
THE WRAP
洗練された成長物語で、感情が高まっていく。
W Magazine
何日経ってもこの映画のことを考えている。頭から離れない。
FirstShowing.net
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『HAPPYEND』の登場人物たちが
自分の中を生きている。
遥かな未来への予感を抱かせる、空音央と若者たちの出発点。