篠崎誠 (しのざき・まこと)
<PROFILE>
1963年東京生まれ。大学卒業後、都内の映画館、アテネフランセ文化センターで映写技師を務めるかたわら、映画ライターとしての活動も始める。なかでも、北野武、アッバス・キアロスタミ、クエンティン・タランティーノなどのロングインタビューには定評がある。数多くの8ミリ映画を撮った後、96年に『おかえり』で劇場映画デビューを果たす。この作品は日本全国50ヵ所以上で上映されるロングセラーとなり、海外でもベルリン映画祭最優秀新人監督賞など数々の賞を受賞。さらにフランスでは5館での上映と、デビュー作にして世界的に注目される映画監督となった。その後、TV「恋、した」の一編「ブラディーマリーの 誘惑」を監督し、ミュージッククリップの演出も手がけた後、北野武『菊次郎の夏』のドキュメンタリー『ジャムセッション』を完成させる。この作品はロカルノ映画祭を皮切りに、トロント、バンクーバー等の映画祭に出品された。『おかえり』から5年の歳月をかけた最新作『忘れられぬ人々』では、日本映画の黄金期を支えた名優たちとともに、世代を越えた骨太な人間ドラマを作り上げ、その高い構成力と演出力を確実なものとした。今後、ますます活躍が期待される映画監督の一人である。
<FILMOGRAPHY>
1996 『おかえり』 ベルリン映画祭 最優秀新人監督賞 モントリオール映画祭 新人監督グランプリ 国際映画批評家連盟賞 テサロニキ映画祭 最優秀監督賞 国際映画批評家連盟賞 ダンケルク映画祭 グランプリ 最優秀女優賞 プレス審査員賞 若手審査員賞 観客賞 ナント映画祭 最優秀女優賞
1997 『恋、した/ブラディーマリーの誘惑』(TV)
1999 『ジャムセッション』(ドキュメンタリー)
2000 『忘れられぬ人々』