フィリップ・ガレル (PHILIPPE GARREL) |
ジャン=リュック・ゴダールの再来と呼ばれた“ヌーヴェル・ヴァーグの恐るべき子供”フィリップ・ガレル。 父モーリスは俳優、母はマリオネット使い。父の仕事の関係で幼少から映画に親しむ。学校では哲学を専攻していた。13才の時に8ミリ映画を監督。自立するため16才の時に学校をやめ、16ミリ短編を監督。その後、クロード・ベリ監督にボランティアとして助手につき、父の主演作にも参加。友人パスカル・ラペルザの父親の紹介で、INAに入り、66年よりTVシリーズに携わる。 アンディー・ウォーホルのユニット「ヴェルヴェッド・アンダーグラウンド」のニコと出会う。その後、10年間生活を共にすることになる二人は、ガレル自身“愛の産物”と呼ぶ7本の映画を共に作り上げた。離婚後の1988年、ニコはイビサ島で事故死することになる。この最初の妻であるニコとの生活を題材に2本の作品(『秘密の子供』『ギターはもう聞こえない』)を撮る。またその後も、『勝手にしやがれ』のジーン・セバーグとの出会いと別れ(パリの路上で変死体として発見された)を『新パリところどころ』の中の一編「フォンテーヌ街」に結晶させ、『愛の誕生』でも銃自殺を遂げた親友ジャン・ユスターシュ(『ママと娼婦』監督)の記憶が語られている。失われた愛する者たちへの思いが、フィリップ・ガレルに映画を作らせる。 通常はコンセルヴァトワールでクラスを持ち、映画における演技の実践を交えて教えている。 |