「人生、限られた時間を有効に使わなきゃ。いろんな人と、いろんな体験をしたほうが絶対トク!」
24歳のOLチエは時間を有効利用して人生を堪能すべく、5人の彼氏とつきあっている。仕事の愚痴を言いたい時は包容力のあるバツイチ、旅行に行くならリッチな年上、癒されたい時はかわいい年下、スカッとしたい時はバイク乗りの彼、ラクしたい時は気取らずにいられる冴えない男。いまを楽しく生きるべく、結婚する気などさらさらなかったチエだが、親友の結婚がきっかけで、5人の男たちを査定し “たった一人のほんとうの相手”を選ぶことに。チエははたして最後の一人にたどりつけるのか? チエの“ほんとうの相手”探しが始まった!
恋に自由なOLチエが“ほんとうの相手”を選び、結婚にたどりつくまでがテンポよくコミカルに、そして最高にキュートに描かれます。「特急」ならぬ「超特急」級の“走り出したら止まらない”おもしろさがたっぷり詰まった恋愛ドラマの傑作が誕生しました。
女子高生が選ぶ「2010年上半期もっともブレイクした女優」で上位にランクイン、ドラマ「美丘―君がいた日々―」(NTV)も大きな話題となり、2011年には前後編の超大作『GANTZ』の公開も控えるなどTVに映画にと大活躍の吉高由里子。本作は『蛇にピアス』以来3年ぶりの主演作となります。
彼氏5人を掛け持ちし、思ったことは歯に衣着せずズバズバ言うストレートな性格……豪快なキャラながらどこか憎めないチエを溌剌と演じ、コメディエンヌとしての才能を存分に見せつけます。スクリーンいっぱいに放たれるキュートな魅力に、老若男女問わず誰もがノックアウトされることでしょう。
チエの5人の彼氏役には、今や日本映画を代表する役者となった加瀬亮、映画・ドラマ・舞台と幅広く活躍する榎木孝明、ドラマ「龍馬伝」での好演も記憶に新しい青木崇高、舞台「毛皮のマリー」の美少年役も話題になった吉村卓也、インディーズ・シーンで熱狂的なファンを持つバンド「SAKEROCK」のハマケンこと浜野謙太が扮し、それぞれ個性あふれる魅力を放っています。また、チエの親友トシコ役には、モデルとして世界的に活躍するほか女優・アーティストとしての活動もさかんな杏が、浜野謙太演じるタナシの勤務先社長令嬢役には『マイ・バック・ページ』『少女戦争』と話題作への出演が続く石橋杏奈が扮するなど、豪華な顔ぶれによる競演も大きな見どころとなっています。
監督・脚本は、1978年、鹿児島は種子島生まれの前田弘二。高校卒業後、美容師として2年働いたのち上京、映画館でアルバイトをしながら独学で映画を学んだという異例の経歴の持ち主ですが、アルバイトの傍ら自主制作で撮った短編映画はいずれも高い評価を得て、05年、『女』『鵜野』がひろしま映像展2005においてグランプリ&演技賞をW受賞、翌年の『古奈子は男選びが悪い』では第10回水戸短編映画祭グランプリを受賞。07年春には、テアトル新宿にて「女 前田弘二監督特集」と題した1週間のレイトショーが開催され1000人を超える動員を記録しました。さらにヨーロッパ最大の日本映画祭「Nippon Connection2009」において「Koji Maeda Special」と題された特集が組まれるなど、日本映画期待の新鋭として国内外から大きな注目を集めています。
その演出力とともに、独特のユーモアで男女の心の機微を描く秀逸な脚本も前田弘二の大きな魅力ですが、劇場公開デビュー作となる本作は、これまで『古奈子は男選びが悪い』『くりいむレモン 旅のおわり』でタッグを組んだ高田亮との共同脚本による完全オリジナル。本作の制作にあたり、前田監督は「奇想天外な男女が本音でののしりあい、いがみ合いながらも求め合う。そんなスクリューボール・コメディ−の枠組みの中で、やりたいこと全部を思いっきり詰め込みました」と語っています。恋愛における女と男のかけひき、心の動きをリアルに表現するセリフの数々にも思わず「あるある」とうなずいてしまうこと必至!
また、映画のラストに流れる主題歌「DANCING BABE」は、デビュー以来着実にファンを増やしている人気バンドMONOBRIGHTが本作のために書き下ろしたもの。最高にハッピーなエンディングを盛り上げる一曲となっています。
©2011「婚前特急」フィルム・パートナーズ