4月に書き込みをした磯村です。
東京には行けなかったので、先日大阪へ見に行ってきました。
2作とも見ることができました。
共にバイユールや辺りの景色が取り入れられていて、20年前にお世話になったときの気持ちを思い出しました。(実は当時、殺風景な周囲の環境に若干失望もしていたのですが)
ブリュノ兄弟や、その友達たちと遊んだこと、一人でサイクリング(映画のファラオンのように、ひたすら続く畑の中をえっちらおっちらひた走るだけの)を何回かしたこと、等々。
また、「ユマニテ」の海岸ロケに使われていたのがアンブルトゥーズと知って、これも感慨深かったです。ここは、Dumont家の別荘があるところで、私も連れていってもらって海岸で遊んだところだったのです。
だから、映画の中では実在の空間が作成者の想像力の中で再構成されています。
要するに、思い出すのと同時に、画面上に描かれるイメージと自分の中に有る記憶のイメージとの差。自分の短い滞在の間に、色々な人とのつきあいの中で感じたことの記憶や、こちらと異なる風土の中で感じたことの記憶と、画面上のイメージから受けるものとの同一性と差。そういたものを感じながら2作を見ました。
それにしても、パンフレットに掲載されていたインタビューのブリュノの言葉の確信に満ちて、明晰なこと!感嘆しました。
好きとか嫌いとかじゃなかったです。
臭くもなくいい香りもしません。
このテーマを生臭く撮ろうとしたら
私は見終わって気持ちの悪さを感じて、
その後無理に好きになろうとしたと思います。
見終わって、主人公と同じ笑みをうかべていました。
私の中のユマニテ感だったのでしょうか?
現実は醜い。
ってのは美しいなぁと思いました。
》磯村治さま
びっくりいたしました。
20年前ということは、10代のころから監督をめざす気持ちが
デュモン氏にはあったということですよね。
さまざまな職を経た上で、そのころの夢を実現した訳ですね…。
彼が言っていたという「夢は生きる希望を与えてくれるよ」と
いう言葉は、本当に深い、いい言葉だなあと思います。
名古屋はちょっと遠いですが、是非ご覧いただき、またご感想など書き込んでいただけましたらと思います。
》皆川さま
有り難うございます。
ぜひ、「ジーザスの日々」もご覧ください。「ユマニテ」と物語は
異なりますが、比べて見ていただけると、2作の間で強いつながりがある部分も感じていただけると思います。
いよいよ明日12日から、東京はユーロスペースで公開となります。
ご覧いただいたいた方のご感想を、ぜひ、お待ちしています!
初めまして。
HP「シネマ・チリペーパー」というのをやっております皆川と申します。
ブリュノ・デモン監督の衝撃作「ユマニテ」文章をアップしましたので、ご興味のある方は、是非いらっしゃってくださいませ。
「ジーザスの日々」もとても楽しみです。ポスターがいい感じですね。
約20年前の一夏、監督のお宅でホームステイさせていただいた
者です。ブリュノは一家の3男で、私と同年代でしたし、関心を
寄せる分野が近かったこともあって、よく話をしました。
今でもよく憶えていますが、将来の希望を話していて、彼は
「映画監督になりたい」と言っていたのです。私が「望みはあるの
?」と嫌みを言ったら「夢は生きる希望を与えてくれるよ」と
言っていました。
今回の上映はカンヌで賞をとったと知ったときから楽しみにしていたので、名古屋からぜひ見に行きます。