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すべては豚の出現から始まった。
 神の島「真謝島」の豚小屋で生まれた正吉は、19才の大学生。心に癒せない瑕を持つスナックのネーネー(お姉さん)たち、ミヨ、暢子、和歌子。店にいた彼らの元に、ある日突然、豚が飛び込んで来た。豚に襲われた和歌子は、マブイ(魂)を落として(気を失った状態になって)しまう。正吉は、和歌子のマブイのために、真謝島のウタキ(神が降りてくる神聖な場所)へ行き、ウガン(祈りを捧げること)をしようと、ネーネーたちに持ちかける。そして4人の神の島への旅が始まった。
父を探す男と、救われたい女たち。
 正吉は、12年前に海で死に、島の風習で風葬されている父の骨を拾おうと考えていた。島に着いた正吉は、風葬地を探して回り、遠い記憶の彼方にある父の存在を確かめようとする。
 そうとは知らないネーネーたちは、酔って騒ぎ、まるで豚のように豪快に食べ、挙げ句の果ては豚の肝(チム)にあたって寝込んでしまう。しかし、そんなネーネーたちにも、過去の過ちをウガンで削ぎ落とし、救われたいという想いがあった。
 正吉はお騒がせなネーネーたちに振り回されつつも、元気に逞しく生きている彼たちの心のうちを知ることで、生きることの尊さを学んでゆく。