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 キルギスでは、悪霊を欺くため、意図的に奇妙な呼び名を子供につけることがある。本作の主人公の名がベシュケンピールとなったのも、そういった由来によるものである。
 

キルギス
豆知識

   キルギスには、養子縁組みの法律はないが、子供のいない夫婦が、子沢山の夫婦から養子をもらうという、昔からの風習がある。5人の尊敬されている老婆たちが、赤ん坊をゆりかごに乗せ悪霊を払う儀式を行う。この儀式をベシュケンピールと呼び、同時に、ベシュケンピールは"5人の老婆"という意味でもある。
 キルギスでは、一般的に羊や牛が食べられている。しかし、葬式の際には、馬を一頭つぶし、みんなで食する風習がある。それは、馬が死者の魂を天国まで運ぶ動物と考えられているからである。   title-logo