アクタン・アリム・クバト
(Aktan Arym Kubat)
<PROFILE>
1957年3月26日、キルギスのサクル地域にあるキントゥー村に生まれる。76年、首都ビシケクのビシケク美術専門学校に入学する。80年に卒業し、画家を志すもそれでは食べていけず、キルギスフィルム・スタジオでセットデザイナーの職を得る。その後、いくつかの作品で美術監督を務め、90年、短編ドキュメンタリー"A Dog Was Running"で監督デビューをはたす。翌年、この作品はバクーの地域映画祭「東方からの視点」でグランプリを受賞する。93年には、10歳の少年の大人の世界への目覚めを描いた中編劇映画「ブランコ」を監督。この作品で、ロカルノ国際映画祭の短編映画部門のグランプリを受賞するなど、国際的に注目される存在となる。日本でも「中央アジア映画祭」において紹介された。95年から96年には、2本の短編映画"Beket"、"Bech-Terek"や、コマーシャル・フィルムを多数監督。97年に発表した短編映画"Assan-Oussen"はシエナ国際短篇映画祭でグランプリを獲得した。そして98年、長篇劇映画デビューとなる『あの娘と自転車に乗って』を発表。ロカルノの銀豹賞(準グランプリ)をはじめ、ヴィエンナーレ、東京など、各国の映画祭で数々の賞を受賞する。『旅立ちの汽笛』は、「ブランコ」『あの娘と自転車に乗って』に続き、息子ミルランを主演に迎えた少年期三部作の完結編となる。2010年、9年の歳月をかけ『明りを灯す人』を完成させる。本作では、名前をロシア名の<アブディカリコフ>からキルギス名の<アリム・クバト>に変え、自ら主演も務める。ロシアで行われたキノショック映画祭で主演男優賞を受賞するなど、監督だけでなく役者としても世界的に認められる存在となる。現在、次回作“Centaur”を準備中。かつて馬盗人だった男ケンタウロスとアラビアの馬の物語。民話にイスラム的文化を盛り込んだ作品になるという。
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